ニーチェアエックスのラインアップの中でも、立ち座りが楽な座面高で、より軽量でコンパクトな形状の椅子として1980年に誕生した「ニーチェアエックス 80」。今回は、「ニーチェアエックス 80」を暮らしに取り入れたばかりの3組のクリエイターの自宅をたずねた。彼らの個性あふれる自由なスタイルにとけ込んだ「ニーチェアエックス 80」のある暮らしは、まさに三者三様。そして、リラックスチェアの使い心地をもっと自由で豊かなものにしてくれた。
vol.1 セラミックアーティスト「アヤ・クヴァジエさん」
vol.2 フォトグラファー「上原 未嗣さん」
ひな(以降H)「部屋に青を散りばめたいなと思って、敷いているラグの色ともリンクする青を選びました。最初はキャメルと迷ったのですが、ソファは茶色だし、ニーチェアエックス 80は違う色でよいかなと思って。インテリアには、青や赤、黄色など原色を取り入れるのが好きなんです。元気が出るから」
もも(以降M)「私は好きな色が青なので、可愛くて気に入っています。部屋の真ん中に置いたり、ソファの横に置いたり、移動させながら使っています。私はここに座って本を読んだり、PCを膝の上に置いて仕事をすることもあります。ソファと違って、お互い一人で集中したい時にニーチェアエックス 80に座っているように思いますね」

アパレルブランド〈HER NEON〉を主宰する守田ももさんとひなさんは双子姉妹。大学4年生の時、友人のために作ったスマホケースが人気を集めたことをきっかけにスタートしたブランドは現在8年目。オンラインを中心に、シーズンごとに東京や大阪で期間限定のポップアップストアをオープンするなど、活動の幅は広がっている。ブランドの企画やデザイン、オンラインストアの運営や発信、在庫管理に至るまでのすべての業務を2人で分担している。自由にリノベーションができて、クリエイターが数多く住んでいるというこの集合住宅の一室に2人で住み始めて4年。インテリアをはじめ、空間づくりにおいても、常に中心には「仕事」がある。

H「商品の在庫をたくさん置けるようにしたくて、同じマンションに住む建築関係の方に棚を作ってもらったりしました。ここは仕事のための部屋だから、インテリアは実用的で家にちゃんと馴染むかどうかで選んでいます。基本私が決めていて、ももが最終チェック担当ですね」
意見が合わないことがあっても、最終的には一致するというのだから、さすがは双子。アパレルのバックグラウンドも横のつながりもないまま、独立しブランドをスタートしたこともあり、事業に向き合う2人の結束は固い。ひなさんが企画やスタイリング、ブランドの世界観を伝えるためのストーリーづくりを、ももさんがSNSの管理や、在庫管理や発注などの数字周りの業務、撮影などを担当。常に話し合いをしながら、それぞれが得意な業務を担い、相手が苦手なことを自然と補いながら仕事を進めているのだそう。

M「私たちはお互いのよいところを伸ばして頑張るタイプ。喧嘩したって意味ないですし。子どもの頃からこんな感じです」
H「前日に次の日やることを共有して、その日の自分のやるべきことが終わったら、それぞれが自由に過ごしています。仕事以外の趣味や行動はまったく別ですが、偶然同じ店に飲みに行ってばったり会うことはありますね(笑)」
着々と成長するブランドに愛情を注ぎながらも、服とはちょうどよい距離を保っているという2人。部屋はたくさんの魅力的なもので溢れているが、意外にも、ものには執着しないという姿勢があり、それが2人らしいスタイルのようにも映る。

H「服は好きだけど、ブランド物にも全然興味がないし、服が趣味ではないんです。仕事で携わっているからこそ続けられているし、これが天職だと思っています」
M「自分たちのためではなく、人を幸せにするために服を作っています。だからものにはあまり執着していないし、自分自身は身軽でいたい。絶対に手放したくないという感情もないんです」
H「最近ここで犬を飼い始めたので、犬のグッズも作りたいし、いつかどちらかに子どもが生まれたら、キッズのアイテムも作りたいです」
そう言ってまたこの部屋から仕事のアイデアが次々で浮かび上がり、そんな2人の姿をサポートするように、ブルーのニーチェアエックス 80がたたずんでいる。この場所から生まれたものが、これからもっと多くの人を幸せにできるように。
